5歳のI君、いつもお母さんの送迎で幼稚園に通っています。

登園時、I君は教室へ1番に入りたがります。

1番になれないと「お母さんが遅いせいだ」「お母さんのバカ」と言って叩いたりするのです。そして、午前中しばらく不機嫌な状態が続き、ちょっとした事で先生にあたります。

また、教室のドアの開閉を自分でやりたがり、トイレや休憩の時も一番に教室から出ないと気がすみません。

他の子が先にドアを開けようものなら、「もうトイレに行かない」と言い出してしまう事も。

I君は1番にこだわっているようです。

1番に対するこだわりは、とても生活をしにくくさせます。

実際問題、幼稚園にいつも一番には行けるわけではありませんし、ドアも1番にあけられない事も当然あります。

I君は思い通りにいかなかった時に、1番以外のイメージが持てなくて、更に1番に対するこだわりが強くなってしまうのだと考えられます。

そして、自分の思い通りにいかない時に人のせいにしてしまうのです。I君の場合、非難の対象はお母さんです。

ここで「私のせいじゃない」とお母さんの方が感情的になったり怒ってしまうと、I君のこだわりを更に強めてしまうますので、このこだわりを否定も肯定もせずに淡々としている事が得策だと考えられます。

1番になる事・勝ち負けを積極的に否定する必要はありませんが、色々な価値観があるという事は日頃から言葉にして伝えてあげましょう。「一番」や「早い」が必ずしもいいのではない事、例えば「きれいに出来た」「最後まで出来た」「何番でも頑張った」などもいい事だと伝えるようにします。

とはいえ、子どもが自分の思い通りにいかず癇癪を起したり、不機嫌になる事も有るでしょう。そんな時、周りの大人は少し落ち着くのを待ちましょう。

発達障害のある子どもは、気持ちの切り替えがうまくできないので、落ち着くまでにどうしても時間がかかります。

いつまでこの状態が続くのかと不安に思うかもしれませんが、怒ったり・罰を与えたり・言葉かけをせずに、安全に確保して見守ってあげてください。そして、落ち着い普段の行動ができるようになったところで、落ち着けた事をほめてあげて。

その後、何事もなかったかのように次の行動に移りましょう。

      

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